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はじまりの一杯 1ROOMとCOFFEE COUNTER NISHIYA

カフェ業界というか、コーヒー業界というか、バリスタ業界、あるいは飲食業界に携わる方、一度は耳にしたことがあるであろう、昨年末に閉店した渋谷のCOFFEE HOUSE NISHIYA。
そして、新天地で新しいスタートを切ったCOFFEE COUNTER NISHIYAに先日顔を出して来ました。渋谷があったからこその、さらに洗練されたというか、西谷ワールドをより発揮すべく、細部に至るまで趣味を詰め込んだお店と、渋谷の地で意志とは裏腹に付いてしまったであろう贅肉を削ぎ落とした体脂肪感5%ぐらいの感覚がとても心地良かったし、かっこ良かった!うん、かっこ良かった!!
そして何より、西谷さん本人が楽しそうで良かった!

西谷さんとは自分が開業するまではこれと言った面識はなかったのですが、お店をやっていく過程で共通のお客様もそれなりに生まれ、そのお客様達がご縁を繋いでくれました。たまたまオープンした年が2013年だったり、年が近かったり、お店の運営についての考え方も部分的に近い(と思っている)こともあり、なんとなく共通している点が多くて、一方的に同志だと思っているし、尊敬もしている店主が、楽しそうにしているのは自分もとても嬉しく感じます。

NISHIYAさんにはウチの店のメニューが直接的に影響を受けているんですよね。あんバタートーストに苺を乗せて出し始めたのも、もとはと言えば、数年前に「苺乗っけたら商品の出方が変わるよね」「じゃー、ウチもあんバタートーストに乗っけようかなー」という、とてもユルイやりとりが始まりだったにも関わらず、Instagramの「#1roomcoffee」で検索・確認していただけたら分かり易いと思いますが、ここ最近はほぼほぼ「いちごのあんバタートースト」で埋め尽くされるぐらい冬場のエース商品に。もちろん年々マイナーチェンジしつつ、育ててはいますが。

そして昨年末に始めたクロック・マダム。これは渋谷での閉店のお知らせが出た直後、強烈な閉店バブルになり始めの頃に伺った際に、同業者的にはこんな状況でのオペレーションを一日中(それを連日、しかもこれから先はさらに忙しくなるであろう状況の中で)こなすのはちょっと心身共に耐えられないなーと見受けられる中で、クロック・マダムも普通に作ってたんですよね。あれを見たら、オペレーションが大変そうっていう理由だけでトライしないわけにはいかないなぁ、自分。と、勝手に触発されて始めました。もともとクロック・ムッシュはメニューにあったので、あとは目玉焼きを焼いて乗せるだけ。「だけ」とは言っても、この一つの工程が加わるだけでワンオペ崩壊の恐れを秘めているので踏み込まなかったのですが、1 ROOMがあそこまで忙しい状況はないだろうと思って腹を括って始めました。これまた彗星の如く現れて人気商品に。

お店をやる方・やっている方は、何かしらどこかのお店を参考にしたり、部分的に真似をしたりしますよね。出来ることなら、刺激を受けることのできるお店の店主さんと一言でも二言でも会話できるようトライして欲しいと思います。勇気を持って声をかけたその一言、二言のやりとりがチャンスの種かもしれません。それがメニューに関することなのか、お店の運営に関することなのか、人生の分岐点になることなのか大小はあると思いますが。

ひょんなことでスイッチが入ることってありますが、それはやっぱり行動したからです。思いの外上手くできちゃうことだってあります。何かしらやってみれば、限界突破することなんてたくさんあるはずです。上手くいかないことや、失敗することはある前提で、ちょっとリスクを取ってみればリターンもあると思います。失敗しても、そのかすり傷の数だけ強くなります。大抵の人は乗れなかった自転車も乗れるようになっています。あ、致命傷だけ追わないように気をつけながらね。

ということで、NISHIYAさんで一杯飲む度に、何かしら刺激を受けて「はじめる」ことになり、運良く限界突破をする1 ROOM。今後とも刺激もらいに行きますので、よろしくお願いします。

※1 ROOMにて刺激を受けたい方、いつでもウェルカムです!