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お客さんが来ないなら無休でやれよと思ってたけど、そんな時代は過ぎ去った話。
OPEN当初はほぼ休業日を取らずに営業しておりました。1ヶ月間で休業日が1日、2日なんて結構ザラにありました。単純にお客様が少ない、売上が少ない状況でしたので、そういう選択をしました。営業時間も平日は10時〜21時(しかも21時まで入ってもらえれば22時ぐらいまでは滞在OK…)でした。
家賃をはじめとする固定費は絶対に発生しますので、売上が少ないながらも支払うお金をかき集めなくてはなりません。そもそも、お客様が少ないので営業をしたからと言って思ったように売上を伸ばせる訳ではないのですが、家でゴロゴロしている訳にも行きません。知ってもらうためにとりあえずお店を開けておく戦法。
「英気を養うために休日は必要」とは思います。とはいっても、それは少なくとも損益が分岐していればの話。自営業者として、全ての結果に自分で責任を持たなくてはいけません。私としては、お店を閉めておく方が英気を何かに吸い取られるような感覚を当時持っていました。お店の呼吸が止まってしまわないか、止めてしまわないか、そういう極限状態だったように思います。
ただ一つ間違えないようにしておいたのは「いつ来てもやっている」というマスに向けて利便性の高いものを目指した訳ではなかったこと。あくまでも「認知の獲得」をする為に、道行く人にお店が存在していることを見せ続けた、今度入ってみようと思ってもらえたら良い、一回来てお話をした方であれば、ふとした瞬間に「今日行こう」と思った時に開いているという、きっかけをできる限り作り出すためで、いずれはしっかり休みを取得する営業スタイルはイメージしていました。
と、ここまでは2013〜2015年ごろの話。
今では当時から考えられないほど、様々なツールが我々の手元にあります。
まず、noteを読んでくれている方々で使ったことがない方は極めて少数派であろうInstagramをはじめとする、facebookやtwitterなどのSNS。そして、このnoteやYouTube。お店をやる側からしたら、全世界に向けて手元から今すぐ情報を発信できる、お客様側からしたら知りたい情報や話題の情報が今すぐ手元で見ることができる。
今はこれらのツールを駆使すれば、お店を開ける前からコミュニティが作れる可能性が大きいです。私は当時、facebookで開業までの工事の進捗状況などを投稿して、少しでも興味のある方が増えればと思ってやっていました。確かに興味を持ってくれる方は増えましたが、来店獲得にはそれほど結びつかなかったように思います。
が!今は2020年。たった7年の違いですが、全く時代が違います。大人であればほぼ100%、中学生でもかなりの割合でスマホを持ち歩いています。
極端な時代を切り取れば、私が15歳中3の時は、大人達の間でポケベルが普及し(当時は「ポケベルが鳴らなくて」というドラマと歌があったぐらい…それはどうでも良いか…)、そして5年後の20歳大学生の時には、周りはほぼ全員携帯電話を持っている、高校生もみんな持っていると、5年で生活様式ガラッと変わっています。当時はハードが普及しているから変わっていることが分かり易いですが、ここ数年はハード自体では無く、単純に目には見えないアプリやらソフトの面が大きく変わっている。世の中の人々に何かを伝えるプラットフォームが完全に変わってしまっています。
私が開業した2013年ではできなかった機能、Instagram、facebook、YouTubeで生配信をしながらコメントのやりとりが簡単にできます。お客様とお店で話す・コミュニケーションが取れるということは、何にも代え難い楽しい時間ですが、それだけにとどまらず、オンラインでもコミュニティが形成できることはお店・お客様双方にとって、より良いマッチが生まれます。そしてまだお店という場が存在していない開業前に、ある程度のコミュティが作れたり、フォロワーさんを獲得できたりして居れば、開業後のスタートには絶対大きな追い風になるはずです。ここは工夫の余地がいくらでもあります。ココを戦略立てて行きましょう!!という話です。お店の前を通りすぐ行く興味の無い人々の来店を待つのではなく、興味を持ってくれている方々に様々な形でアプローチした方が来店の確率も高くなるし、何よりしっかり休めそう!と今なら思います。
この時代に自営業者がSNSはやり方がよく分からないとか、苦手とか言っているようだと、丸腰で銃や戦車や戦闘機に向かっていくようなものですよね。戦争の場合は、やりたくもないのに強制的に戦地に駆り出されていますが、自分で起業したら自らの意志で戦地に向かっているわけです。また性能の良い道具を持っていたとしても、戦うための使い方を学ぼうとしない、より賢い使い方をしようとしない。飲食業であれば、商品のクオリティや、サービスのクオリティは磨くのに、マネジメントやマーケティングを学ぼうとしない。そして使えるツールを(しかも無料で!!)使いこなそうとしない。下がる可能性は極めて低い固定費を下げたい下げたいとは言うけど、無限の可能性を秘めた無料で誰でも使えるツールを使い倒していないってどういうことーーー!?と、ここ最近強く思うことがあったので、今まで以上に力を入れてやって行こうと思います。
ということで、とりあえずInstagramのストーリーの質問機能を使って、1 ROOMがYouTubeチャンネルを開設したら、どんな内容が見たいのかフォロワーさんに聞いて見ました。フォロワーさんが色々アイデアを出してくれるので素晴らしい!
こんな感じで、ちょっとやって行きたいと思います。新規開業、あるいは既に開業・起業している方でも、もう一回こういうツールの使い方を見直して、より効果的にお客様にアプローチしていきましょう。という、現役カフェオーナー内山自分自身への戒めでした。