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開業前の最難関、『家族ブロック』をぶっ壊せ

お店を開くまでにも色んな困難や壁を乗り越えなければなりませんが、お金より大変、多分一番大変なのがこの『家族ブロック』
親ブロック、妻ブロック、旦那ブロック、まぁ、こんなところでしょうか。

「勤めていれば収入安定してるんだよ。」「失敗したらどうするの?」
「それで食べていけるの?」

自分でやったことが無いのに失敗前提の話ばかりです…。
でも、家族は心配してくれているんですよね、これ。

でもでも、本人にとったら「そんなのやってみなきゃ分からないじゃん。」
「勤めてたら安心って、いつの時代の話!?」

もう、どちらかが諦めるまで永遠にこのループ。

私の家族ブロックの壊し方

私の場合は、妻ブロックが一番手強いブロックでした。
開業した当時は、長男が小2、次男は3歳。自分達がなんとか暮らして行ければ良いということではなく、少なくともこの子供達二人を養って行かなければならない。開業資金が全部自己資金で賄えて、無借金で開業するならまだしも、ほとんどが借入金になる状況で、「お店をやる」=「安定収入を放棄する」なんて頭どうかしちゃってるんじゃないかぐらいの反対。いや、反対というか聞く耳持たず…。

それプラス、妻のご両親ブロック。ほんと手強い…。直接反対とは言われないのですが、妻を通じて「開業には賛成しかねる。」と。もちろん理由は一緒。

私の両親はといえば「おまえがやりたいならやればいい。けど、奥さんとご両親に迷惑をかけないように。」と。うーん…応援はしてくれるけど、現実的にブロック破壊には戦力不足…。まぁ、心配ですよね。自分の息子が自爆で怪我するなら、しょうがないとして、お嫁さんに怪我させられないですからね。

姉は我が家の破天荒キャラで、融資の保証人も快諾してくれたのでブロック破壊には一番の戦力。だったにも関わらず海外に住んでいて、「日本に定住」していないことで保証人の条件は満たせなかったのですが…。(最終的には保証人は妻になってもらいました。ホントに頭が上がらない…。)

さてこんな周辺環境の中、私はどうしたかと言うと「会社辞めて来ちゃったー。」的な無計画というか、勢いだけの強行突破はしませんでしたが、取り敢えず埋められる外堀は全て埋めるようにしました。

■独立へ向けた退職を考えていることを会社側へ意思表示。
■事業計画書・創業計画書をバッチリに仕上げ、日本政策金融公庫へ相談。
 (ほぼ融資決定は間違いないだろうという、段階まで仕上げておいた)
■物件も不動産屋に交渉し、退職できそうな時期までにはキープしてもらう。
■仕入先、店舗設計・施工も具体策を練りながら見積もり。

ある程度の期間をかけながら外堀はガッチリ埋めて来ていて、もうこれ以上は自分自身の決断だけになっていることで、妻がだんだん面倒くさくなってきたと言うか、ストレスになってきたと言うか…そこで、やっと「妻のOK(むしろ、諦め)」を下記の条件で取り付けました。

■2年で結果を出せなかったら辞める。
■お小遣い一切なし。
■もし借金が残っても妻は一切支払わない。(保証人は名前だけ!)
■(他にもキツイ条件いくつかあったけど、全て飲みました…)

「失敗したらどうするの?家族4人路頭に迷うの?」と何度言われたかわかりません。もちろん、私だってそうはなりたくないから気持ちは分かります。ただ、飲食店の場合は、最初それほどでは無くても、もしくはダメダメでも、早め早めで修正、修正を繰り返していけばなんとかできると言う、それまでに培った経験があったので、すぐに「失敗」と言うことにはなりづらい。2年の猶予をもらえたのが、妻ブロックが一瞬だけ揺らいだ瞬間(開業後も妻ブロックは強固)でした。自分も、そこでダメなら見切りを付けようと腹を括れたのが良かったと思います。

妻からしたら強行突破されたような感じだと思いますが、私はちょっとだけブロックを壊すことに成功。本当に渋々ながらも、前に進ませてくれたことにとても感謝していますし、開業して7年目に入った今でも、結果・成果を出し続けて、妻や妻のご両親、子供達、私の両親・姉に向けて、信用を積み重ねたいと思っています。と、私はこんな感じでした。

この家族ブロックで諦めてしまえるようであれば、意志としてはその程度のものだと思います。その他にも様々な条件や制約があるかもしれません。しかしながら、家族が心配しているのも事実なので、揺るがない意志を伝え続けること、意志を伝えるだけでなくスキルも磨くこと、なんとか実現させる工夫をし続けることで、「まぁ、しょうがないか、こんなに言ってるし。」となるような気がします。

飲食業や仕事に限らずですが、何かにチャレンジしようとすると、家族だけでなくブロックしてくる自分の経験でしか話さない大人が周囲にたくさんいます。こういうブロックはぶち壊して行きたいですね。

そして、最終的に家族は一番の応援団だし、運命共同体だと思うので、ブロックが破壊されることに付き合ってくれた家族には何がなんでも応える覚悟が必要だと思います。覚悟を持って「家族ブロック』をぶっ壊せ!

※一つ注意事項をあげるとすれば、家族ブロックがいとも簡単に突破できる方は、意識的に自らにプレッシャーをかけないと、フワッとした感じになってしまうような気がします。

※2 参考までにですが、妻は正社員として仕事をしていまして、当時貯金もある程度あったと言う事実も情報として付け加えておきます。

カフェ開業に向けた本にも、この辺のリアルって載ってないんじゃないかな。
こんな話もできますし、質問にもお応えするので、先日のnoteでもお知らせした
12月4日(水)のトークイベント「暮らしを変える仕事」にもぜひご参加下さい!!まだ空きあります!!